刃物をつくる上で材料の形状や曲がりは品質に影響します。
均一な形状と均一な厚みで裁断またはレーザーカットし、歪みを取り除きます。
加工で不安定になった金属は、硬さの不ぞろいや組織の不均一などのために、機械加工がやりにくくなります。
一度金属を柔らかくして安定させる作業が焼鈍といいます。
刃物の加熱・冷却を繰り返し金属の強度をあげるのが焼き入れです。
金属の素材を活性化することにより、材料の素性自体をより緻密にすることで硬度を上げます。
焼き入れによって硬度が上がった金属は、そのままでは硬すぎます。
適切な熱処理を行い鋼に粘りを与え、折れにくい刃物を作る工程を「焼き戻し」といいます。
包丁の背を持ちやすいように砥いでいきます。
材質や形状を把握して刃物の原型となる加工をします。
良い刃物はここで決まると言われたりする程です。
研削によりできた細かいキズをならし、表面に一定方向の目を入れることで、美しく仕上げていきます。
表面を磨く工程ですが、磨けば磨くほど材料は薄くなっていくので適度な力加減が必要です。
最後に刃先をきれいに整え、包丁をより切れる状態に研ぎます。
切りやすく使いやすい刃物は、この工程によって出来上がります。